2020.10.06 米づくりをはじめたい初心者必見!お米ができるまでに活躍する農機具とは
あと数か月すれば、おいしい新米が食べられる季節がやってきます。収穫時期のはやい早期米は、すでに8月から出まわり始めています。ふっくらツヤツヤで、噛めば甘くてもっちり…炊きたての新米を食べているときは、「日本人で良かった!」と思える瞬間のひとつですよね。
日本人の主食であり毎日の食生活に欠かせないお米ですが、米の作り手である生産者には、代々続く米農家を受け継ぐ人もいれば、昨今の移住ブームでた田舎暮らしを夢見て移住し米づくりに挑戦したいと人など、米農家をはじめるきっかけもさまざまです。
【2nd tool(セカンドツール)】にも、米づくり初心者さんをはじめとする生産者の方から、米づくりに欠かせない農機具買取のご依頼をたくさんいただいています。
そこで今日は、米づくり初心者さんにもわかりやすく、田んぼの1年をお伝えしつつ、お米ができるまでにどんな農機具が活躍しているのかをお話ししたいと思います!
お米の豆知識
お米づくりの話をする前に、まずはお米の豆知識を少し。
米はイネ科の植物で、トウモロコシ、小麦と並んで世界三大穀物のひとつに数えられています。日本では、縄文時代に大陸から伝わって以来、主食とされてきました。世界で米を主食としているのはアジアの国々の一部だけです。
なのに日本で米が美味しい産地といえば、東北地方ですよね? 従来、暑い国々で耕作されていた米ですが、日本では寒い地域でもよく育つように品種改良されたそうです。
米づくりに休むヒマはない! お米ができるまで
田植えをするのが初夏なので、米作りは春頃から?と思っている人もいるかもしれませんが、実はすでに秋に稲刈りが終わったときから次のシーズンの準備が始まります。季節を追いながら、その工程を見ていきましょう。
【10月】
種もみ採取
大切に育ててきた米をいよいよ収穫できる、稲刈りの時期。このとき翌年の苗をつくるために、よく育った米粒を「種もみ」として採取します。
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稲刈りをしながら籾殻を剥がしてくれるコンバインが活躍します。
【3〜4月】
床土(とこつち)づくり
苗を育てるための土づくりを行います。田んぼの土のほか、よそからも土を持ってきたりして、それに肥料や燻炭を混ぜて土づくりをする作業です。苗が根を張りやすい土壌をつくります。
この時に大切なのが土に「粘り気」を持たせること。適度な粘り気をもたせるために、肥料や、籾殻(もみがら)を焼き真っ黒に炭化させた「燻炭(くんたん)」を混ぜていきます。
畦塗り(あぜぬり)
畦(あぜ)とは、田んぼのまわりに土手をつくり、中の水が漏れないようにするもの。前の年につくった畦を削りながら、再びしっかりと固めていきます。
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トラクターに「畦塗り機」というアタッチメントを付けて稼働。「畦きり爪」という風車のような歯が回転して土を削り、「ディスク」という部分では土を押し付けて固めていきます。機械のおかげで均一な畦が完成!
【4〜5月】
田起こし
固く乾いた田んぼの土を攪拌して空気を含ませることで、微生物の動きが活発になり、稲に必要な窒素をつくります。前の土地に残った稲の切り株や、春に咲いたレンゲなども一緒に混ぜてしまうのですが、これが微生物の食べ物に。分解されて養分になるのです。
田起こしは、深く掘り起こせば掘り起こすほど、効果があり稲がよく育つと言われています。この作業が始まると、「田植えが近いんだなあ」と思えますね。
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トラクターに「ホッパー」を装着して、肥料をばらまきます。次に、たくさんの爪が付いた「ロータリー」に付け替えて、その回転を借りて均一に土を耕していきます。ロータリにはカバーがあり、これも掘り起こした土が飛び散るのを防いでくれたり、カバーにぶつかった土を粉砕したり、ある程度の整地をしてくれるという大きな役割を担っています。
または、「プラウ」というアタッチメントで田起こしをする場合もあります。ロータリに比べて深く耕すことができますが、ナナメに耕していくので後々均一にする作業が必要になります。
育苗
いよいよ、秋に保存しておいた種もみの出番です。
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大量のタネをまく手助けをしてくれるのが「播種機(はしゅき)」です。ベルトコンベア方式で、まずは平らな育苗箱に床土をしき、表面をならしてくれます。翌日、種もみを植え付けるときは、播種機が床土に水をそそぎ、種もみを均一にまき、上から土で覆い均一にならすところまで作業をしてくれます。
ちなみに、このとき使う種もみは、塩水につけて浮き上がったものを選別。さらに水につけて水分を吸収させて発芽しやすくするという作業を行なっています。本当に、手間暇かかっていますね。
苗を育てる場所は、田んぼに小さなビニールハウスをつくって育てる方法や、電気ヒーターや蒸気を出して管理する「育苗器(いくびょうき)」という機械もあります。これを使えば、稲は2日で1cmほどの芽を出します。
播種から2週間もすると苗は10cmほどに成長し、徐々に、田植えを待つばかりの状態になっていきます。
代掻き(しろかき)
田起こしした田んぼに水を張り、さらに土をかき混ぜて根を植える土壌を整えます。
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トラクターに代掻き機を装着して土と水を撹拌していきます。代掻き専用の「代掻き爪」で土と水を撹拌。代掻き爪の下には熊手のようなレベラーが付いていて、土を均一にならしてくれます。
なぜ水を張るのかというと、寒さから稲を守るため。もともと亜熱帯の国々で栽培されている米を温帯の日本でも育てるための知恵なんですね。また、水に含まれた養分を取り込むことができるうえ、土の中の有害な生き物を死滅させることもできるのです。
【5〜6月】
田植え
育苗していた苗は1ヶ月ほどで15cmくらいに成長。これをいよいよ田んぼに移植していく作業です。
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田植え機は、それぞれの田んぼに合わせて受ける深さ、株と株の間隔、速度などを設定できます。田植え機に苗をセットすると、田植え機の植え付け爪が、苗をかき取りながら下へ移動させる…という作業を高速で行ってくれるのです!
ちなみに、田植え機にはトラクターのように運転する乗用式と、手持ちの歩行式の2種類があります。これを昔は、1本1本手で植えていたかと思うと大変な労力ですね。
さて、田植えを終えてひと段落!…と思いきや、水の調整をしたり、雑草を刈ったり、1日も気は抜けません。とくに雑草はやっかい。そんなとき、田植え機のうしろに「除草機」をつけて除草をすることが可能で、土を攪拌するので土の中のガス抜きにもなります。
【7〜8月】
溝切り(みぞきり)
稲の背丈がずいぶん成長し、50cmほどになる頃。田んぼから水を抜く準備が始まります。スムーズに排水を行うために溝を掘る作業をします。水を抜くのは、穂が出る1ヶ月前くらい。
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「溝切り機」で作業。田植え機にアタッチメントを装着することでも効率的に作業を行うことができます。
【8〜9月】
落水(おとしみず)
稲穂が出て、花が咲き、穂が黄金色になってきた頃、田んぼから完全に水を抜きます。これで稲穂は熟し、土が乾けばようやく稲刈りの準備ができます。
【10月】
稲刈り・脱穀
夕日に輝く稲穂がほんとうに金色に見えるようになってきたら、収穫の時期です。米の重みで稲穂が首を垂れます。収穫が早すぎても遅すぎてもデメリットがあるので、ベストタイミングを見計らうのが、農家さんの経験のなせる技。
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稲刈りで活躍するのは、ご存知「コンバイン」。コンバインは稲を刈り取るだけではなく、稲から籾を外す脱穀と、藁の粉砕までしてくれるものもあります。
収穫された籾は、乾燥が必要。適度な水分になったら、籾殻をとりのぞき、玄米のまま米袋で保存されます。それを精米したものが、私たちの食卓に届くのです。
【まとめ】
1年を通して細やかな作業が続く米づくり。しかも、田んぼは面積が大きいので、作業には大変な労力がかかります。それを助けてくれるのが、適材適所で活躍してくれる農機具たちなのです。
しかし米づくり初心者にとってはすべての農機具を新品からそろえるのは、かなり資金的にも大変、という方もいると思います。そんな方はぜひ2nd toolにご相談いただければと思います。
また、すでにいま米農家の方やさまざまな事情で今は米づくりを行っていない方で、ご自宅に、トラクターや田植え機、コンバイン本体だけではなく、「畦塗り機」や「代掻き機」といったアタッチメントだけが残っている!ということはありませんか?
2nd toolでは、このような部品のみの高価買取も行っています。「先代が使っていたけど、何に使う部品かわからないので、いちど見にきて欲しい」というご要望も大歓迎です! 専門のスタッフがご自宅まで出向いて無料で査定させていただきます。
米づくりに欠かせない農機具の高価買取、随時受付けています
田植えや稲刈りの時だけではなく、1年を通してさまざまな作業工程がある米作りの現場では、畦塗り機やロータリ、プラウ、播種機、育苗器、代掻き機、除草機、溝切り機…などさまざまな農機具が活躍しています。
単独で機能するものから、トラクターに装着して機能する部品まで種類もさまざま。どんなかたちでも、2nd toolでは査定、高価買取を承っておりますので、どうぞお気軽にお電話ください!いつでもお待ちしております。
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